ブタペストでの事。声を出さずに号泣

リアルタイムは、ブタペスト滞在中！
今日は一日中、雪でした。
手がかじかむほど寒くても、ブダペストの夜は美しく外にいるのも苦ではないのでした。
今、すごくブダペスト来てよかった、
旅に出てよかったって思ってます。

Sleety rain in Budapest.
今日のBudapestはみぞれ雨。
こんなに寒いのに、濡れてしまうというのに、ここで誰かを待ってるの？Joyful！

Budapest has the best musician.
ブダペストにあるリストの音楽学校の内見に行ってきた。
実は私がリストの名前を知ったのはつい最近の事だった。

「ブダペストなら、沢山ホールがあるから聴きに行くといいよ。ハンガリーの音楽はレベルが高いからね。リストっていう凄いピアニストがいてね。」
「へー。生きてる人？」と尋ねると、
「シーーっ！！」と、"静かに"のポーズをされる。
周りには音楽通であろう人がいっぱい。
「その質問は、モーツァルトが生きてるのか？っていう質問と同じだよ。リストの音楽学校もあるんだ」

リスト音楽院は宿から歩いて10分くらいにあった。
音楽ホールもあり細部のデコレーションやマテリアルなどについても説明をしてくれた後、
この学校に通う生徒さんがミニコンサートを開いてくれた。

彼のピアノに私は声を押し殺しての号泣だった。
生演奏を聞いてこんなに延々と涙が止まらなくなったのは初めてかもしれない。
リストも同じような手をしていたという長い指で叩く響きや、
彼の意識が音と同化していく感じも、もちろん凄いのだけど、
何だろう？
何かに向かっている途中の"彼の何か"が、
既にプロになってしまった音楽家にはない気迫となり、私を泣かせた。
そして、数曲目にもになると鳥肌が立ってきて、頭はクラっとし身体がゾクッとし、
意識はどこかにブッ飛んで思考が停止し、涙も止まっていた。息をしたかも覚えていない。
部屋を出ると私は身体に汗をかいていた。

ピアノの先生の知人に今日の事をLINEすると、リストの曲は手が届かなくて断念したものもあると言っていた。

彼の音楽が聴けて良かった。
それで満足してしまい、今夜はどこかコンサートへ行きたいと思っていたが、
取り止めにした。
今夜は、リストの曲をYouTubeで聞きながら眠ろうと思う。

ちなみに私がゾクゾクしてぶっ飛んでしまった時の曲は、別の人の演奏だがこれらだ。
ちょ、逆に寝れなくなってきた。

Paganini/Liszt Etude 6